複数の銀行口座を使って賢くお金管理する方法

通帳を見ている女性

お金を上手く活用するために、複数の銀行口座を持っている富裕層は数多くいらっしゃいます。今回は銀行口座を複数持つメリットと、使い分け方法をご紹介します。

銀行口座を複数持つメリット

メリットの一つとして、リスクの分散が挙げられます。銀行の破綻とまではいかなくても、時にシステム障害でお金がおろせないことがあります。キャッシュカードの紛失・盗難でお金が引き出せない可能性も無きにしもあらずでしょう。もしもの時に備えて複数の口座を持ち、キャッシュカードも分けて保管しておけば、別の銀行からお金をおろせます。この場合に気を付けたいのが、保管場所と暗証番号です。キャッシュカードの保管先を忘れた、もしくはパスワードを失念したら元も子もありません。把握しやすい場所に保管してください。

複数口座を持つとペイオフ対策も行えます。とある銀行が破綻した場合、その銀行に預けているお金のうち「1,000万円とその利息ぶん」が戻ってくる仕組みです。1,000万円と金額が決められているため、一つの銀行にそれ以上の額を預けると、預金の一部が戻ってこない可能性が考えられます。そのリスクを避けるためにも複数の口座を開設し、預金をすべて1,000万円以下にするのが賢明です。

お金持ちが開設する銀行口座

富裕層はどのようにしてお金を上手く管理しているのでしょうか。ここでは具体的な使い分け方法をご紹介します。

収入管理用の口座

毎月の給料やその他の収入を管理する口座です。臨時収入や手渡しで入ったお金も一度はこの口座に入金します。もし絞めの日に残ったお金は「貯蓄管理用」の口座に移しましょう。
残高を別の口座に移動させることから、自分の手元に入るすべての収入を把握できます。1年間の収入をスムーズに確認できるため、確定申告を行う場合に役立つのも大きなメリットです。

支出管理用の口座

収入管理用口座から、支出に使うお金を移しましょう。家賃や光熱費、食費、保険料などを、この口座から引き落とすようにします。クレジットカードやデビットカードの支払いもこの口座を使用してください。収入管理用口座から移すため少し手間が生じますが、記帳すると支出の状況が一目で把握できます。あらゆる口座からお金が出ていくことを防げるため、管理がしやすいのも嬉しいポイントです。

貯蓄管理用の口座

収入がいくらあっても、貯蓄を毎月行わなければお金は貯まりませんし、資産運用もできません。この口座には、収入支出・支出管理用の口座の残高ぶんを移し、管理していきます。
積立定期預金や資産形成のできる保険の保険料は、この口座から引き落としましょう。証券会社の運用に回すお金は、収入管理の口座から一度この口座に入れてください。それをさらに証券会社用の口座へ移動することをおすすめします。

緊急予備用の資金口座

日常生活で普段使わないお金を管理する口座です。例えば、冠婚葬祭や車検、入院、家電の修理費や買い替え費用などです。何かしらの状況の変化で、収入が滞る可能性があるかもしれません。そんな時にこの口座が大いに役立ちます。緊急時にすぐ利用できるよう、常に決まった額を入れておきましょう。ここからお金を引き出した際は、使用金額を早めに戻すようにしてください。